2014年1月12日日曜日

“2014年のマーケティング 『市場が動くチャンス』” 後篇-1

Vol.5単年戦略ならどんな価値を付加した、安・基・贅戦略へ

今年のマーケティングをどうとらえるか。
今回は後篇の第一章。今年一年、消費税増税×アベノミクスの結果で考えるなら、どのような戦略をとるべきか、を考えてみます。

後篇-1価値ある安さ/やはり基本/ちょっと贅沢の3つのコンセプトを戦略化!


今年は消費税の増税とアベノミクスの結果が実売市場で現れる年です。
昨日提示した通り、今年は消費が揺れ動き、どんなものを、何の基準で買うのか、消費が消費者本人で見直される年です。
だからこそ今年は、3つのコンセプトを活かし、増税前・増税直後、増税後の3つの期間で、このコンセプトを活かした戦略展開が、最も重要と考えます。

①価値ある安さ


増税直後など買い控えで、消費は冷え込むでしょう。だからと言って単なる安売りは、今後のマーケット形成で致命的なものになります。
それはデフレ期の安売りの記憶を呼び起こし、安売り=当たり前=安さこそが価値、という消費活動を抑え込んでいく、そんな消費者マインドを、再び再燃させてしまいます。
ではどの様な展開をすべきか?
それは、何故今安いか、安さの意味・価値を創出することです。
例えばセット組で今だけの特別商品。今だけ増量で期間限定など、今まで売ったことがない組をセガ、今だけ安いという、安さの意味を創出し、その意味を価値として提供する展開です。
単に安いのではなく、増税だから特別に消費者応援する意味=価値を提示し、企業姿勢と商品価値を安さの中にも演出していくことです。

②やはり基本


今。低価格(500円~千円以下)の食品・トイレタリー・雑貨などでは、流通PB・問屋PBなど、メーカー品ではない安い商品が、メーカー品の市場を駆逐しています。
消費税増税後は、安いからこそ、これらのPB商品が台頭するかもしれません。
しかし消費種はそろそろ、メーカー品の価値に気付いていくはずです。
そこで重要なのは、メーカー品を模倣したPBではなく、様々な開発努力をして生まれたメーカー品、つまりは基本となる商品の価値を改めて創出していくことです。
日々の生活の中で、安いからそれなりのものでいい、という商品ではなく、消費を抑えるからこそ、どうせ買うなら、価値のある基本商品を買おうという流れを創ることです。
その為には、その商品の商品価値を改めて提示し、どんな開発努力をし、他社よりもよりよいクオリティを創り上げたか、そんな基本商品の価値を提唱し、意休していくことです。

③贅沢はやっぱり素敵


昨年、アベノミクスの初期効果として、景気は上向きという印象は持たれました。その効果として高級品も売れ傾向を示しています。
安さだけで我慢できなくなった消費者に、1つだけは贅沢、たまには贅沢という、新たな視点での贅沢体験商品が注目を集めます。
普段は質素に、たまには家で贅沢な食事とか、一週間のご褒美で発泡酒でなくビールとか。何かをやり遂げたからご褒美スゥィーツとか。春夏シーズンに1点だけ贅をかけて服を選ぶとか・・・
消費を抑える年ですが、ちょっとした贅沢を得たい、そんな欲求を満たす商品展開・サービス展開が、新たな消費の価値として切り口になる考えます。
この3つのコンセプトは新たな価値として、消費低迷が謳われる今年の切り口になるでしょう。
そしてこの今年の戦略を超える、短中期の戦略も必要となります。

明日はその戦略を、皆様に紹介します。

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