2013年12月13日金曜日

“コトラーのマーケティング3.0とは?“

Stage-1マーケティング動向からの視点

Vol.28-“それは「価値主導のマーケティング」である 

コトラー、マーケッターならだれもが知るところだが、最近マーケティング3.0なる著書が話題を博している。
その著書によれば、これからのマーケティングは「価値主導のマーケティング」だということです。


①マーケティング2.0から3.0

これまで培われて生きたのは、大量生産・大量消費の渦の中で、有効な需要創出のためには、製品でなく、消費者を中心に据えないといけないという考え方です。
STP」=セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング、という戦略がもてはやされるようになったのはこのためで、この消費者志向のマーケティングが、マーケティング2.0です。
現状の企業はこの2.0に留まり、消費者の声を基にしたマーケティングを展開しています。
実はビッグデータやインバウンドマーケティングも、基本はこの2.0に左右されることが大きく、コトラーからいえすか大量データに埋もれ、それを理解しないまま、創り手=企業側の思惑で、インバウンドしそうなコンテンツマーケティングを展開しているのではないか、と言われています。
しかしソースとして、手法としてビッグデータもインバウンドも間違っていません。問題なのはそこに知恵があるかどうかです。
コトラーはそれ「価値主導のマーケティング」としています。実は90年代からこの言葉はあったのですが、コトラーはより具体的説明をしています。

②コトラーの言う「価値主導のマーケティング


コトラーはマーケティング3.0を構成する3つの要素という。それは、「協働マーケティング」「文化マーケティング」「スピリチュアル・マーケティングのことです。
協働マーケティング」とは、消費者参加型の商品開発に象徴されるような、消費者の参加を前提にしたマーケティングのこと。この背景にあるのは、インターネットの普及です。
インターネットとは、「参加の時代」。もはや消費者は受動的な存在としてではなく、参加や協働のパートナーとして見なければなりません。
二つ目の「文化マーケティング」は、グローバリゼーションの進展に伴って要請されてくるものだ。グローバリゼーションの進展は、良いことばかりではなく、貧困や不公正の拡大、自然や地域の伝統文化の破壊など、政治や経済や社会文化における様々なパラドクスを生んでしまう。それは生活者を不安に陥れる。だから、このグローバリゼーションのパラドクスを解決し、世界をより良い場所に変えていこうと努力する企業があれば、その企業のことを積極的に支持するようなります。このように、世界が抱える文化的課題の解決をビジネスモデルの中心に据えるマーケティングが文化マーケティングです。
三つ目の「スピリチュアル・マーケティング」も、文化マーケティングとにいますが、幸福や意味など、より精神的な価値を重視したマーケティングです。これは、クリエイティブの時代、つまり、人々が自己実現欲求に生きる時代の到来に対応している。クリエイティブな人や自己実現を求める人は、金銭的価値よりも、精神的価値を追求するというものです。だから、同じように金銭的価値よりも、精神的価値を大切にする
企業があれば、その企業にシンパシーを感じるようになる。つまり、企業には
、どんな意味や価値を求めてビジネスをしているかを明らかにしていくことが求められるようになる、ということです。
マーケティング3.0では、「マーケターは人びとを単に消費者と見なすのではなく、マインドとハートと精神を持つ全人的存在ととらえて彼らに働きかける」必要があると書いています。
他市から共感する部分と、やや無理がある部分、さらに具現化した提示をしなければならないものがあります。
それらは次回考えていきますが、すでにマーケティングはづきなる時代へ突入していることは間違いなさそうです。
皆さんはどう思いますか?

0 件のコメント: