2013年12月12日木曜日

“ビッグデータをどう捉えるか②?“

Stage-1マーケティング動向からの視点

Vol.27-“企業が考える新商品開発に生かす?とは限らない 

①ビッグデータに関して、興味深い結果が出ています。


あるマーケティング関連ニュースで、企業にアンケートした時、以下のような結果が出ました。

これを見ると、企業側が言う、業務実行の精度向上/経営企画・戦略は、前回でも述べたがROI=経営指標に生かし、業務のみ売りっ化を図るには、ビッグデータは有効であるということに合致しています。
しかし疑問が残るのは、2位と1位に新規商品の投入や開発にビッグデータが有効であるということです。
しかも今後の活用領域に、新規商品サービスの企画開発は1位という結果です。
これは本当なのでしょうか、それとも何十年を言われ続けていた、消費者の声という幻想を追いかけているのでしょうか?

②ビッグデータは単なる参考資料にすぎないのだが?

これまで、バブル崩壊以降、何十年も消費者の声を聞く事が最も大事として、マーケティングが展開されてきました。
その内容は大なり小なり、アンケートを実施し、グループインタビュー、あるいは企業に来た問い合わせ、意見、販売窓口でのお客様の声等々を総合し、また巷の話題・流行を各種メディアから拾って集積していました。
しかし消費者の見えを活かしきれている企業は数少ないのが現状ではないでしょうか。
それはお客様から新商品のアイデアは出てくるケースは少ないことです。お客様は気ぞの商品の不満や不平、評価はよく言われます。これは商品の改善にはつながるでしょう。
しかし新たな商品のアイデアを提供される方は少ないと言い切れます。
今までがそうであったのに、ビッグデータにおいて、大量の商品に関する情報、しかも自社に届いたもの以外に、各種SNSでつぶやかれた無責任な発言から、ストレートなヒントは集めにくいものです。
新商品の開発は、既存商品の改善から生まれるものもありますが、ヒット商品を目指すなら、全く新しいウォンツを開発することです。
そのためには上記の意見は参考に、「全く新しい発想=知恵」が必要です。
この20年以上も、データ量は少なくとも、お金を払って積極的な消費者の声は拾ってきましたがヒット商品までは至らないケースがほとんどです。
ビッグデータだから、新商品に生かせるとは限らず、逆に混乱を招きかねないことは想像できます。
問題は大量のデータから新商品開発のヒントが出るかどうかは不鮮明。
たとえ不満データであっても、一番大事なのはそこから「全く新しい発想=知恵が生み出せる能力があるかどうか。
それがマーケティングの役割であり、その発想有無がカギを握ります。
リサーチャーが進化したデータサイエンティストに果たしてそんな知恵があるのでしょうか?
百戦錬磨のマーケッター・プランナーのセンスこそーが問われるのではないでしょうか?

皆さんはどう思います?

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