2013年11月11日月曜日

 ランチェスター戦略は有効? 

 Stage-1マーケティング動向からの視点


Vol.1f-“今さら聞けない定番マーケティング? 

ランチェスター戦略。
マーケッター・プランナーなら聞いたことはあり、何となく中身も理解しているかもしれないこの戦略。
改めて見てみると、この戦略は1914年に英国フレデリック・ランチェスターによって発表されたオペレーションズ・リサーチにおける戦闘の数理モデルである。
マーケティング的に応用すると・・・
シェア2位以下の弱者の法則と、1位の強者の法則がある
弱者は、差別化戦略⇒一点集中主義⇒局地戦⇒接近戦⇒一騎討ち戦⇒陽動戦
というシェアを伸ばす為、限られた資金を一局に集中させる展開。
強者は、ミート戦略(同質化)⇒総合主義(物量戦)⇒広域戦⇒遠隔戦⇒確率戦
という総合力で広域に展開するモノ
さらに整理すると
1.地域戦略論地域一番店戦略
2.流通戦略(シェアUP戦略)
具体的に戦略流通を設定
3.営業戦略
効果的な営業展開
4.市場参入戦略市場へ結果を生み出す効果戦略
と簡単に言えばこう整理される。
中小企業向けに様々なランチェスター戦略のセミナーが展開されているが、上記の内容を数字的に捉えた戦略が説明されている
一見すごい戦略だが、しかし中身をよく見ると、普段立案時に考える差別化・集中戦略など、当たり前に使っている戦略の考え方があり、それを整理したものである。

ただここで疑問に思うのが、俯瞰的・総合的戦略は理解できるが、具体的に一極集中で強者を打破していく武器や戦術が何かが見えてこない。

広告宣伝販促を増やせば済むのか、そもそも商品開発のやり直しが必要なのか。


この疑問はランチェスター戦略では残ってしまう。
市場のシェア回復=売上拡大を図るとき、その事業・商品・サービスがなぜ市場に浸透しきれないのか?
つまりはニーズを喚起できないのかを考えなければならない。
トップシェアの企業と比べて、何が違うのか、違わないのか?
同質と思われるもので、いくらランチェスター戦略を展開しても、思う効果はない。
骨格としての戦略としてランチェスター戦略は同意するが、その先にある何をどうするのか、何が新たなニーズ=売上拡大を目指せるのか?
その疑問は付いて回る
マーケティングにおいては、市場ニーズをいかに喚起するかが最も重要。
その先に効果をもたらす例えばランチェスター戦略のような、一極集中戦略は効果的である

すこしマーケティング立案のポイントを改めて考え直す必要があるだろう

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