2013年11月7日木曜日

 ピッグデータマーケティングを正しく理解すると


Stage-1マーケティング動向からの視点

Vol.1b-“ピッグデータは何なのか?”

最近ちまたを騒がす、ビッグデータビジネスやマーケティング。
市場に、顧客関係に、ネット上に潜む大規模な情報を整理し、ビジネス、マーケティングに活かすこの展開は、一見ビジネス・マーケティングの充実度を感じる、そんな戦略に見えてしまいます。
ビッグデータは、大きくこの3つに分かれています。
1-経営効率、ROIの為のビッグデータ。
 企業の中の、生産・物流・販売・消費者との情報関係を統合整理し、SCMや経営効率を上げるためのデータ分析と指標。何にいくらかけて効率化するかという指標分析。投資効率の為のモノ
2-社会政策の為のビッグデータ
 国民の生活行動、自動車の走行動向など、人の社会行動を捉え、大規模のその情報を基に、社会政策、防災計画、交通政策などを解析示唆するモノ
3-商品・サービスに対して生活者の消費行動・情報発信をまとめ上げたビッグデータ
 企業の商品と生活者の消費顧客関係の情報と、ネット上に発信した生活者の商品周りの発言というビッグデータを解析するモノ
1.は経営コンサルがやっていた、事業・企業の効率化を、大量データで裏付けするモノ
これまでの限定データを大規模化し、効率化の観点からはより明確化する
但し、ビッグデータにかかる費用が企業の負担になりすぎるため、大企業以外は手を出すと、その費用が企業経営を圧迫しかねない
2.は実際の人の動きを捉えて、社会政策に活かすもの。
公共政策・公共交通などには活かされるが、限られた業種であろう

問題は3

ネット上の生活者の声を拾い上げることで、商品開発・市場戦略に生かすと、主導側は言っている。
果たしてそうなのか?
私はこれまで1,000回以上グループインタビューを行ったが、生活者から新たなヒントを提示されたことはほぼない。商品や広告・売り方の批判など、既存の改善には活かせることもあるが、新たなマーケットのアイデアを見つけたことは皆無に近い。
お金を払って考えさせても出てこないのに、自由な発言にヒントが見つけられるかどうかは疑問である。
さらにデータサイエンティストと名乗る種族
彼らがビッグデータを操り、戦略提示するというが、果たしてそうなのか?
私にはリサーチャーが、ビッグデータ解析という、統計学スキルを身に付けただけにしか感じない。
彼らにマーケティングセンスがあると、判断できない。
大金を使い、ビッグデータを解析し、出てきた答えは予想通り
そんなオチではないかと心配している。
過去のデータ、市場のデータだけでマーケティングは組めない。そこに見えおないものを探し出してこそマーケティング戦略となるのではないか。
新しい言葉、新しい職業は本質を見極めたい

この問題はさらにレポートしていくが、まずはビッグデータとは何か、その外郭だけは理解して付き合いたい。

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